【初心者必見】ウォレットとウォレットアドレスの仕組み&ブロックチェーンとの関係を徹底解説!安全な資産管理の基本ガイド!―初心者が知るべきウォレットでの資産管理のポイント!

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ウォレットとウォレットアドレスの関係

ウォレットとは?

仮想通貨のウォレットとは、ブロックチェーンネットワークとやり取りするためのツールです。一般的な誤解とは異なり、ウォレット自体が暗号資産(コイン)を内部に保管しているわけではありません​。ウォレットはブロックチェーン上で暗号資産を送受信するために必要な情報(公開鍵・秘密鍵のペアなど)を生成・管理します​。簡単に言えば、ウォレットは銀行でいう「口座」を管理するアプリのようなものであり、実際の残高データ(暗号資産)はブロックチェーン上に記録されています。

ウォレットアドレスとは?

ウォレットアドレスとは、ウォレットによって生成される公開鍵に基づく英数字の識別子です​。ブロックチェーン上で暗号資産の送受信を行う際に使われる「宛先」であり、銀行で言えば口座番号に相当します​。例えば、Ethereumの場合は0xから始まる42桁の英数字で表されます。アドレスはブロックチェーン上の特定の「場所」を示しており、このアドレス宛にコインを送ると、そのアドレスに紐づいた残高が増減します​。ウォレットアドレスは他者と共有して入金を受け取るために使いますが、一方で対応する秘密鍵(資産移動の権限を持つ鍵)は絶対に他人に知られてはいけません​。

なぜウォレットアドレスは複数持てるのか?

一つのウォレット(特に非カストディアルウォレット、自己管理型ウォレット)から複数のアドレスを生成できるのは、暗号資産ウォレットの仕組みに階層型決定性ウォレット(HDウォレット)という技術が使われているためです。HDウォレットでは、ウォレットを初期化した際に生成されるマスターキー(シードフレーズや拡張秘密鍵)から、規則に従っていくらでも新しい鍵ペア(公開鍵と秘密鍵)を派生させることができます​。その結果、一つのウォレット(シードフレーズ)から実質無限のアドレスを作成することが可能です​。

例えばビットコインやイーサリアムのウォレットでは、送金のたびに新しい受取アドレスを発行する設定があり、過去に使用したアドレスとは異なる新しいアドレスが次々と生成されます。これら複数のアドレスで受け取った資金は、元をたどれば同じウォレットの管理下(同じマスターキーの管理下)にあり、対応する秘密鍵を使えば全て動かすことができます​。

複数アドレスを使うメリットとしてはプライバシーの向上が挙げられます。ブロックチェーン上の取引は公開帳簿で誰でも閲覧可能なため、毎回同じアドレスを使っているとそのアドレスに紐づく残高や取引履歴が簡単に追跡されてしまいます。HDウォレットによりアドレスを使い分ければ、特定のアドレスに紐づく取引履歴を分散させ、第三者から全体の残高を把握されにくくすることができます​。

このように、ウォレットは一つでも、複数のアドレスを用途ごとに使い分けることが可能なのです。

非カストディアルウォレットと自己管理型ウォレットとは
基本的に同じ概念を示す用語です。どちらもユーザーが秘密鍵を自分で管理し、第三者に依存せずに資産の操作を行う点を強調しています。

これらのウォレットは、資産管理の自由度と引き換えに、秘密鍵の管理責任が完全にユーザーに委ねられるため、セキュリティ対策(シードフレーズの厳重な保管、2段階認証の利用など)が非常に重要です。

一方、カストディアルウォレットは、取引所やサービスプロバイダーが秘密鍵を管理するため、ユーザーは簡単に利用できますが、資産の管理は取引所やサービスプロバイダーが行うため、資産管理の完全な所有権は持たないといえます。

ウォレットとブロックチェーンの関係

ウォレットはブロックチェーンにどう接続する?

ウォレットはインターネットにおけるブラウザに例えられます。通常のウェブブラウザはURLを指定してウェブサーバーからデータを取得しますが、暗号資産のウォレットはブロックチェーンネットワーク上のノードに接続してデータをやり取りします​。

具体的には、ウォレット(例えばMetaMask)はRPC(Remote Procedure Call)と呼ばれるエンドポイントを通じてブロックチェーンにアクセスします​。RPCエンドポイントとはブロックチェーンノードが外部と通信するための窓口で、ウォレットはそのURL(ノードのアドレス)を指定して取引データの送信(トランザクションのブロードキャスト)やアカウント残高の照会などを行います​。

例えばMetaMaskの場合、デフォルトではEthereumメインネットのRPC先としてInfura(インフラ)社が提供するノードが設定されており、ユーザーは意識せずともそのノードを介してブロックチェーンと通信しています。また、高度なユーザーであれば自前のフルノードを立ててウォレットのRPC先を自分のノードに向けることも可能です。

RPCエンドポイントとは
ブロックチェーンに「命令を送るための住所」や「入口URL」のような役割を果たします。

ノードとは
ブロックチェーン全体の「データを保存し、検証するコンピュータ」または「端末」と考えると分かりやすいです。

なぜ一つのウォレットで複数のチェーンを使えるのか?

一つのウォレットで複数のブロックチェーンに対応できる理由は、ウォレットの種類によって2通りあります。

  1. 同系統(EVM互換)のブロックチェーンを切り替えて使う場合 – Ethereumをはじめ、Binance Smart Chain(BSC)、Polygon、AvalancheなどはみなEthereum Virtual Machine(EVM)互換のチェーンです。EVM互換チェーンはアドレス形式や鍵の生成規格が共通しているため、同じ秘密鍵から各チェーン上に同一のアドレスを持つことができます​。MetaMaskのようなEVMウォレットでは、一つのシードフレーズから得たアカウント(鍵)を用いて、設定を切り替えるだけで複数のチェーン上のアドレスを管理できます。実際、MetaMaskが広く利用される理由の一つは「アドネットワークの追加」機能で非常に多くのブロックチェーンに対応できる柔軟性にあります。
  2. ユーザーはネットワーク設定を追加することで50以上のメインネットやテストネットをMetaMask上で扱うことが可能です​。例えば一つのMetaMaskウォレットでEthereumだけでなくBSCやPolygon、Avalancheといったチェーン上の資産も同時に管理できます。
  3. 異なる規格のブロックチェーンを一つのアプリで管理する場合 – Trust WalletやSafePalといったマルチチェーン対応ウォレットでは、一つのアプリに複数のブロックチェーンプロトコルが実装されており、全く異なる種類の暗号資産をまとめて管理できます。これらウォレットは内部でチェーンごとに異なる鍵の派生やノード接続に対応しており、ユーザーはシームレスに使い分け可能です。たとえばTrust Walletは100以上のブロックチェーンに対応しており、1つのウォレットで1,000万種以上の資産を管理・利用できます。このように、マルチチェーンウォレットではビットコイン・イーサリアム・ソラナなど別々のチェーンの資産も、一つのアプリ(かつ単一のシードフレーズ)で統合管理することができます。

ウォレットにチェーン(ネットワーク)を追加する方法

ウォレットに新しいブロックチェーンネットワークを追加することも可能です。例えばMetaMaskの場合、デフォルトではEthereumメインネットなど数チェーンのみ対応していますが、「ネットワークの追加」からカスタムネットワークを設定することで他のチェーンを利用できます​。

追加したいチェーンのRPCエンドポイントURL、チェーンID、通貨記号(シンボル)、ブロックエクスプローラーのURLなどを入力して保存すれば設定完了です​。

手動設定が難しい場合、Chainlist(チェインリスト)というウェブサービスを使うとボタン一つで主要なEVM互換チェーンをMetaMaskに登録できます​。一方、SolanaやBitcoinのような非EVM系チェーンはMetaMaskに追加することはできません​。それらを扱いたい場合は、そのチェーンに対応した別のウォレットアプリを使用する必要があります(詳細は後述します)。

同じウォレットアドレスでもチェーンが異なる仕組み

MetaMaskではEthereumとBNB Smart Chainで同じアドレスが使える理由

MetaMaskに代表されるEVM互換チェーン用ウォレットでは、EthereumメインネットとBNBスマートチェーン(BSC)など複数チェーンで同一のアドレスを見ることがあります。例えば、Ethereum上の自分のアドレスが0xABC...123という文字列だった場合、ネットワークをBSCに切り替えても同じ0xABC...123というアドレスが表示されます。この仕組みは偶然ではなく、EVM互換チェーンがEthereumと同じアドレス形式と鍵生成アルゴリズムを採用しているために起こります​。

EVM互換チェーンとはEthereumのスマートコントラクト機能やツールに互換性を持たせたブロックチェーンの総称であり、これらはEthereumと同じ楕円曲線暗号(secp256k1)による鍵ペア生成と、同じアドレス構造(先頭0x+40桁の16進数)を使っています​。その結果、同じ秘密鍵から導出される公開鍵→アドレスは複数チェーン間で同一になるわけです​。言い換えると、MetaMaskのシードフレーズから生成されたアドレス0xABC...123はEthereum上でもBSC上でも同じ文字列で表され、その背後では同一の秘密鍵が両チェーン上の資産を管理しています。

もっとも注意すべきポイントは、「アドレス文字列が同じでも、チェーンごとに管理されている資産は別物である」という点です​。

例えばEthereumチェーン上の0xABC...123アドレスにあるETHは、BSCチェーン上の0xABC...123アドレスにある資産とは別個に存在しています。それぞれのチェーンは独立しており、片方のチェーン上で送金されたコインをもう一方のチェーンで直接取り出すことはできません​(後述の「誤送金」にも関連します)。同じアドレスだからといってチェーンをまたいで自由に使えるわけではない点に注意が必要です。

SolanaはなぜMetaMaskと互換性がないのか?

Solana(ソラナ)はEthereumとは全く異なる仕組みで動作するブロックチェーンの一つです。そのためMetaMaskはSolanaをサポートしていません​。MetaMaskはEthereumおよびEVM互換チェーン専用に設計されており、SolanaのようにEVM互換でないチェーン(非EVMチェーン)は基本的に扱うことができません​。

技術的に言えば、SolanaはスマートコントラクトのプラットフォームとしてEthereumとは別のプログラム体系(SolanaはRust言語ベースのプログラム、EthereumはSolidity)異なる暗号アルゴリズムを採用しています。SolanaのアドレスはEd25519という方式で生成された公開鍵をもとにしたBase58形式の文字列で表されるのに対し、Ethereumのアドレスはsecp256k1方式の公開鍵をKeccakハッシュで加工した16進数文字列(0x…)です​。

このようにアドレスの体系が根本的に異なるため、MetaMaskにSolanaのネットワークを追加することはできず、Solana資産を直接管理することもできません。もし誤ってSolanaをMetaMaskに送ろうとしても、対応するネットワークが無いため受け取ることができず資産を失う結果になります​(実際、MetaMaskの公式サイトでもSolanaやBitcoinなど非対応チェーンには送金しないよう注意喚起されています)。

将来的にMetaMaskがSolanaに対応する可能性は現時点では低いとされています。MetaMaskを提供するConsenSys社はEthereumエコシステムの発展に注力しており、Solanaなど他チェーンへの対応は優先度が高くないようです​。

しかしサードパーティの拡張機能(MetaMask Snapsなど)が登場し始めており、これによりMetaMaskでSolanaを間接的に扱うソリューションも模索されています。

各ブロックチェーンのウォレットアドレスの仕組みの違い

ブロックチェーンごとにウォレットアドレスの形式や仕組みはさまざまです。以下に主要な例を挙げます。

  • Ethereum系(EVM互換チェーン) – 前述のように、Ethereumおよび互換チェーン(BSC、Polygonなど)のアドレスは0xで始まる42文字の16進数です​。内部的には20バイト(160ビット)のデータで、公開鍵のハッシュ値から生成されています。EVMチェーンはこの形式を共有するため、一つの鍵で複数チェーンに同じアドレスが存在し得ます​。
  • Bitcoin系 – ビットコインのアドレスは「1」や「3」あるいは「bc1」で始まる文字列で表されます(アドレス形式にはレガシー、P2SH、Bech32など複数種類があります)。BitcoinはUTXOモデルを採用し、アドレス生成にはSHA-256やRIPEMD-160といったハッシュが使われます。Ethereumアドレスとは全く互換性がなく、もちろんMetaMaskでビットコインアドレスを扱うこともできません。
  • Solana系 – Solanaのアドレスは約32バイトの公開鍵そのものをBase58という方式でエンコードしたものです。英数字からなる長い文字列ですが、Ethereumのように0xは付かず、アルファベットと数字の混在した独自フォーマットです。Solanaは先述の通り暗号アルゴリズムにEd25519を使っており、Ethereumのアドレス形式とは根本的に異なります。
  • その他のチェーン – Cardano(エイダコイン)のアドレス、XRP(リップル)のアドレス、Algorandのアドレスなど、それぞれ独自の形式と規則があります。多くの場合、異なるチェーン間でアドレスを共有することはできません。それぞれのチェーンに適したウォレット(またはマルチチェーン対応ウォレット)を利用する必要があります。

まとめると、各ブロックチェーンは独自のルールでアドレスを生成・管理しているため、基本的に一つのウォレットアドレスが複数異なるチェーンで使い回せるケースはEVM互換チェーン間など限られた場合のみです。異なる方式のチェーンでは、それぞれ専用のウォレットアドレスとウォレットを用意する必要があります。

具体的なウォレットとチェーンの対応

暗号資産ウォレットには様々な種類があり、それぞれ対応できるブロックチェーン(ネットワーク)が異なります。ここでは代表的なウォレットと対応チェーンの例を紹介します。

  • MetaMask(メタマスク) – EthereumをはじめとするEVM互換チェーン全般に対応した代表的なブラウザ拡張型ウォレットです。初期状態ではEthereumメインネットといくつかのテストネットに接続できますが、ユーザーが設定を追加することでBinance Smart Chain(BSC)やPolygon、Avalanche、Fantom、Arbitrum、Optimismなど多数のチェーンを利用できます​。ただし前述の通り、BitcoinやSolanaなど非EVMチェーンはMetaMaskでは扱えません​。
  • Phantom(ファントム) – Solanaエコシステム向けに開発されたウォレットです。ブラウザ拡張やモバイルアプリとして提供されており、Solana上のSOLトークンやNFTの管理、ステーキング、Solana系DAppとの連携に特化しています。Solana版MetaMaskとも呼べる存在で、Solana利用者には必携のウォレットです。※2023年以降、PhantomはEthereumやPolygonにも対応するマルチチェーン化を進めていますが、基本的にSolanaユーザー向けのウォレットとして知られています​。
  • Solflare(ソルフレア) – こちらもSolana専用ウォレットの一つで、Web版とブラウザ拡張、モバイルアプリが提供されています。Solana創世期からある老舗ウォレットであり、Solana上のトークン管理やステーキング、NFT管理が可能です。公式サイトでも「Solanaを探検する最も安全な方法」と謳われており、安全性・機能性に定評があります。
  • Trust Wallet(トラストウォレット) – Binance社が提供するモバイル向けマルチ通貨ウォレットです。**BNB Smart Chain(BSC)**を含む100以上のブロックチェーンに対応しており、主要なビットコイン・イーサリアム系通貨からマイナーなアルトコインまで幅広く一括管理できます。特にBSC上のトークンを扱う際に公式ウォレット的な位置づけで利用されることが多く、DAppブラウザ機能でBSC上のDeFiにも直接アクセス可能です。
  • SafePal(セーフパル) – ハードウェアウォレットとモバイルアプリを提供するマルチチェーン対応ウォレットです。Binance Labsが支援しており、Binance Chain(BC)およびBSCを含む20以上のブロックチェーンをサポートしています。SafePalアプリは100以上のチェーン・20万種以上のトークンに対応し、カスタムRPCで新たなEVMネットワークを追加する機能も備えています。初心者でも扱いやすいUIと、高度なユーザー向けのハードウェアデバイス連携による高い安全性を両立したウォレットです。

以上のように、自分が利用したいブロックチェーンに応じてウォレットを選ぶ必要があります。例えばEthereumやPolygonを使いたいならMetaMaskが便利ですし、Solanaを触るならPhantomやSolflareが適しています。逆に、使っているウォレットが対応していないチェーンの資産を扱おうとするとエラーになったり最悪資産を失ったりする可能性があるため、対応状況の確認は重要です。

間違ったチェーンに送金したらどうなる?

同じアドレスだからといって誤送金しないための注意点

異なるブロックチェーン間でアドレスが偶然同じ形式・同じ文字列だった場合でも、そのアドレスに紐づく資産はチェーンごとに別管理です​。

したがって、送金時にはネットワークを間違えないことが極めて重要です。初心者に多い誤りの一つに「同じアドレスならどのチェーンで送っても届くだろう」という勘違いがあります。例えば、取引所からMetaMaskのアドレスにUSDTを出金する際に、本来Ethereum(ERC-20)のネットワークで送るべきところを、手数料が安いからとBinance Smart Chain(BEP-20)で送金してしまうケースです。

この場合、表面的には同じ0x...形式のアドレスに送っていますが、実際にはEthereum上のUSDTを送るべきところをBSC上のUSDTとして送ってしまったことになり、資金はEthereumネットワークではなくBSCネットワーク上のアドレスに着地します​。

結果として、受取側のウォレット(MetaMask)はEthereumネットワークを見ている限りそのUSDTを検知できず「届かない!」と慌てることになります。このようなチェーン間違いの送金は決して珍しくなく、特にEthereumとBSCのようにアドレス形式が同じ組み合わせで頻発しています​。

誤送金を防ぐためには、以下の点に注意しましょう。

  • 送金元・送金先のチェーン(ネットワーク)が合っているか必ず確認する。送金先アドレスだけでなく、「ERC20」「BEP20」「Solana」などネットワーク種別の指定を誤らないこと。
  • 利用しているウォレットがそのチェーンに対応しているか確認する。対応していないチェーン宛ての入出金は行わない(例:MetaMaskにBTCを直接送らない、PhantomにETHを直接送らない)。
  • 万一不明なチェーンへの送金通知が来た場合、即座に調査を行い送金を中止または延期する。特に取引所から出金する際は、一度テスト送金するか、小額で試して確認するのも有効です。

間違ったチェーンに送金してしまった場合の対処法

もし誤って違うチェーンに資金を送金してしまった場合でも、状況によっては資金を取り戻せる可能性があります。以下に対処手順の一般的な例を示します。

  1. 自分のウォレット宛に誤送金した場合: たとえば、自分の管理するMetaMaskのアドレスに対し、誤って別チェーン(BSCなど)で送金してしまった場合です。この場合、実際には資金は送付元のチェーン上で自分のアドレスに入っています。対応策として、そのチェーンをウォレットに追加してみましょう。MetaMaskであればネットワークを誤送金先のチェーン(BSC等)に切り替えることで、自分のアドレスに該当トークン残高が現れるはずです。つまり自分が秘密鍵を管理している限り、チェーンを正しく設定し直すことで資金にアクセスできます。例えばERC20-USDTをBEP20-USDTとして送ってしまったなら、MetaMaskにBSCネットワークを追加すればそのUSDTを確認・利用できます。
  2. 取引所や他人のウォレット宛に誤送金した場合: 自分で秘密鍵を管理していないアドレス(例:取引所の入金アドレス)に対してネットワークを間違えて送金した場合は、基本的に本人では資金にアクセスできません。この場合、速やかに送金先の取引所やウォレットサービスのサポートに連絡してください​。取引履歴のTXIDや宛先アドレスなど必要情報を提出すれば、運が良ければ先方で技術的に資金を復旧してもらえることがあります。特に大手取引所では、こうした誤送金の問い合わせに対応する手順が用意されている場合があります。ただし、復旧には時間がかかったり、場合によっては手数料を請求されたりすることもあります。また、チェーン違いの送金は自己責任となるため、必ずしも返金が保証されるものではない点に注意が必要です。
  3. 全く互換性のないチェーン間で送金した場合: アドレス形式が異なるチェーン(例えばEthereumのアドレスを直接Solanaチェーン上の宛先として入力した等)では、通常ブロックチェーン側でエラーになり送金自体が実行されないか、仮に実行されても誰もその資金を管理できないアドレスに送られるため事実上復旧不能です。その場合は残念ながら諦めるしかないでしょう。ごく稀にブロックチェーンのアップグレード等で不達コインが払い戻されるケースも報告されていますが、期待しない方が無難です。

以上より、チェーンの指定間違いは重大なミスにつながります。送金前にネットワークを再確認し、少しでも不安があれば小額テストや専門家への相談をするようにしましょう。一度ブロックチェーン上で完了した取引は基本的に取り消せず、自己責任となるため、慎重な操作が求められます。

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