WLFIトークンアンロック目前!トランプ関連DeFiの動向と投資家が注目すべきポイント
2025年9月1日、トランプファミリーが関与する分散型金融(DeFi)プラットフォーム「World Liberty Financial(WLFI)」のガバナンストークン「$WLFI」がいよいよアンロックを迎えます。
アンロックされるトークンはプレセールで購入された分の20%で、これは全体の5%に当たります。
このイベントは、仮想通貨市場で大きな注目を集めており、価格変動や関連イベントが投資家の関心を引いています。本記事では、$WLFIのアンロック概要、価格動向、9月1日までの重要イベント、そして関連銘柄について、仮想通貨アナリストの視点からわかりやすく解説します。
また、X(旧Twitter)上でWLFI関連の詐欺(scam)が多発している点についても、具体的な警告を交えてお伝えします。
WLFIトークンアンロック:何が起こるのか?
アンロックの概要
- 日時: 2025年9月1日、日本時間9時(東部時間8時、UTC12時)
- アンロックされるトークン量: プレセール(0.015ドルおよび0.05ドルで購入)の20%、全体供給量(1000億トークン)の約5%に相当
- ロック継続: トランプファミリー(DT Marks DEFI LLC経由で22.5億トークン保有(全体の22.5%))、創業者、チーム、アドバイザーのトークンはロックされたまま
- アンロック方法: 投資家はWLFI公式サイトの「Lockbox」スマートコントラクトを通じてトークンをアクティベート。LockboxはCyfrinにより監査済みですが、一部ユーザーでCoinbase Walletとの接続問題が報告されています。
WLFIは当初、譲渡不可のガバナンストークンとして設計され、投票権のみを提供していました。しかし、2025年7月のコミュニティ投票により、トークンの譲渡可能性が承認され、8月23日から主要取引所(Binance、Bybit、OKX、Kraken、HTX、KuCoinなど)での先物取引が行われており、9月1日から現物取引が開始されます。
20%のアンロックは、日本時間で9月1日の21時の予定です。
これにより、$WLFIは流動性を獲得し、市場での価格発見が始まります。
なぜ注目されるのか?
WLFIは、トランプファミリー(ドナルド・トランプ氏、エリック・トランプ氏、ドナルド・トランプ・ジュニア氏、バロン・トランプ氏)の強力なブランド力と政治的影響力を背景に、2024年10月のプレセールで5億5000万ドルを調達しました。この「パトリオット・クリプト」としてのポジショニングは、トランプ支持層を中心にFOMO(取り残される恐怖)を煽り、投機的な需要を高めています。一方で、利益相反やガバナンスの中央集権性に対する批判も存在し、市場の反応が注目されます。
$WLFIの価格動向:24倍上昇の背景と今後の見通し
現在の価格とプレセールとの比較(2025年8月31日アンロック前日21時時点)
$WLFIの先物取引は、8月23日からBinance、Bybit、OKXなどで開始され、取引開始時の価格は約0.40ドル、8月31日時点では0.2ドルから0.4ドルに回復しました。現在(2025年8月31日)、価格は約0.37ドルで推移しており、プレセール価格との比較は以下のようになります。
- 第1弾プレセール(0.015ドル): 2024年10月15日に200億トークンが販売され、3億ドルを調達。現在の0.37ドルは約24.7倍の上昇。(このプレセールは、認定投資家(whitelisted investors)向けに限定されており、一般公開前に実施されたものです。)
- 第2弾プレセール(0.05ドル): 2025年1月に50億トークンが販売され、2.5億ドルを調達。0.37ドルは約7.4倍の上昇。
第1弾プレセールはSEC規則に基づく認定投資家向けに限定されており、一般投資家の参加が難しかったため、第2弾(0.05ドル)で購入した投資家が多いと推測されます。この急激な価格上昇は、トランプブランドへの期待感や市場の投機熱によるものです。

抵抗帯とリスク
一部の情報では、0.2ドルが価格の底値および抵抗帯とされています。これは、Binanceなどの取引所やアナリストの評価で0.2ドル付近が基準価格として意識され、反発した可能性があるためです。 Hyperliquidでの0.25ドルの安値もサポートラインとして機能した可能性がありますが、この0.2ドルを割り込むと市場の信頼感がさらに低下し、価格の下落が加速する恐れがあります。当面の抵抗帯として、この水準が重要視されるでしょう。アナリストは、上場時の価格が0.50〜1.50ドルに達する可能性を指摘する一方、以下のリスクを警告しています。
- 過剰なFDV(完全希薄化後評価額): 40〜50億ドルと推定されるFDVは、初期流通量(5%)に対して高すぎるとされ、価格の不安定さを招く可能性が指摘されています。
- 技術的問題: Lockboxのアクティベーションエラー(特にCoinbase Walletユーザー)が未解決の場合、初期アンロックに参加できない投資家が増え、市場の信頼感が低下する恐れがあります。
- インサイダー売却リスク: プレセール投資家や大口保有者の売却圧力が価格下落を引き起こす可能性。X上では「ポンプ&ダンプ」への懸念も見られます。
X上で多発するWLFI関連のscam:注意すべきポイント
WLFIのアンロックを控え、X(旧Twitter)上で詐欺(scam)が急増しています。偽のコントラクトアドレス、偽リンク、偽エアードロップなどが横行し、多くのユーザーが被害を報告しています。
以下に、具体的な注意点を挙げます:
- 偽リンクやコントラクトアドレスの拡散: XにはWLFIの偽コントラクトアドレスを投稿するアカウントが多く、信頼できないものが多いです。公式のアドレス以外を信用せず、動画や投稿で明確に示されたものだけを使用しましょう。
- ハッキングによる偽プロモーション: WLFIの共同創業者アカウントがハックされ、偽のBarron Trump memecoinを宣伝するケースが発生。多くの人が騙され、損失を出しています。常に公式ソースを確認し、急なプロモーションには警戒を。
- アンロック前の偽リンク詐欺: 20%アンロックを狙った偽リンクがコメント欄に溢れ、ウォレットを空にされる被害が懸念されます。公式@worldlibertyfiからのリンクだけをクリックし、コミュニティで注意喚起を。
- 偽エアードロップの罠: 「5,000 WLFIやUSDを無料で配布」と称した投稿が、ウォレットアドレスを収集して詐欺エアードロップを送るためのもの。接続せず、無視を徹底。
- 偽トークン販売の宣伝: 大手アカウントが「WLFIトークン販売開始」と偽情報を流し、偽トークンを売る詐欺。購入は検証済みの取引所やプレマーケットのみで。
Xは情報源として便利ですが、scamが多いため、DYOR(Do Your Own Research)を徹底。公式ウェブサイトや信頼できるアナリストの情報を優先し、DMや不明リンクは絶対に避けましょう。
https://www.worldlibertyfinancial.com(ワールドリバティファイナンシャル公式サイト)
2025年9月1日までの重要イベント
エリック・トランプ氏の動向とMetaPlanetの株主総会
9月1日にMetaPlanet(日本の公開企業)の臨時株主総会にエリック・トランプ氏が出席するとされています。
MetaPlanetはビットコイン保有(8月18日時点で18,888 BTC)で知られ、8月20日に臨時株主総会を開催しましたが、エリック氏の関与は報告されていません。代わりに、エリック氏はALT5 Sigmaの取締役に就任し、WLFIとの1.5億ドルの株式・トークン取引に関与しています。彼の発言や動向は、市場センチメントに影響を与える可能性があります。
トークン生成イベント(TGE)と取引所上場
- 影響: 取引所上場は流動性を高め、価格上昇を後押しする可能性があるが、初期の売却圧力による下落リスクも存在。
- 9月1日21時(日本時間)(12:00 UTC(アメリカ東部時間8:00 AM)):
$WLFIのスポット取引が主要CEX(Binance、Coinbase、Krakenなど)およびDEXで開始。先物取引は既に2025年8月23日から主要取引所で行われています。
USD1ステーブルコインの動向
WLFIのUSD1ステーブルコインは、2025年3月のローンチ以降、市場規模21億ドルを記録し、Coinbaseでの上場(8月21日)やアブダビのMGXとの20億ドル取引など、採用が拡大しています。USD1の成功は、WLFIプラットフォームのエコシステム価値を高め、$WLFIの需要を間接的に押し上げる可能性があります。
関連銘柄:WLFIと連動する可能性のある仮想通貨
WLFIのエコシステムやトランプブランドに関連する銘柄を以下にまとめます:
- USD1: WLFIのステーブルコイン。Ethereum、BNB Chain、Tronで発行され、市場規模21億ドル。WLFIプラットフォームの成長に伴い、需要が増加する可能性。
- $TRUMP: トランプ関連のミームコイン。過去に77億ドルの時価総額を記録したが、90%下落。WLFIとは直接関連がないが、トランプブランドのセンチメントに影響。
- AAVE、LINK、TRX、ETH、wBTC、ENA: WLFIは2025年1月20日にこれらの資産を4700万ドル分購入し、「マクロ戦略」リザーブを構築。AAVEはWLFIの借貸市場(Aave V3基盤)に関連し、TRXはJustin Sun(WLFIの大口投資家)の影響で注目される。
- CRO (Cronos): Crypto.comのトークン。トランプファミリーがCrypto.comと64億ドルのCRO戦略を形成したとの報道があり、WLFIの注目度と間接的に連動する可能性。
- $DOLO (Dolomite): WLFIのCTOに関連するaffiliated token。Binance listing&エアドロップで価格が急騰(現在約0.3443ドル)。
Dolomiteの共同創業者(CTO)がWLFIのCTOを兼任しており、両プロジェクトがエコシステムでリンクしています。WLFIがDolomite上でETHを担保にステーブルコインを借りるなど、実際の利用が発生。これによりTVL(Total Value Locked)が成長し、$DOLOの需要が増加 - $B (BuildOn):LFIのトークン購入とUSD1統合: 2025年5月22日、WLFIがUSD1ステーブルコインを使って25,011ドル相当の636,961 $Bを購入。これにより価格が530%〜1,340%急騰し、24時間取引ボリュームが10億ドル超えに。$Bは「USD1の最初のコンセプトコイン」として位置づけられ、WLFIのエコシステムに統合(Launchpadローンチなど)。
WLFIの9月1日アンロック・launchが近づく中、$Bがエコシステムコインとして注目され、価格がさらに押し上げられています。X上では「WLFIの影響で$BがATH」との投稿が散見。
投資家が知っておくべきポイント
価格上昇の可能性
- トランプブランドの影響力: トランプ氏の政治的発言や政策(例:GENIUS Actによるステーブルコイン規制)は、$WLFIやUSD1の需要を高める可能性。
- 取引所上場の効果: 主要取引所での上場は流動性を増加させ、短期的な価格上昇を促す可能性。
- USD1の採用拡大: 機関投資家によるUSD1の利用拡大は、WLFIエコシステムの価値を押し上げる。
リスク要因
- 技術的問題: Lockboxの接続問題が未解決の場合、初期アンロックが混乱し、価格下落を招く恐れ。
- 規制と倫理的懸念: トランプファミリーの利益相反や中央集権的なガバナンスへの批判が、規制当局や投資家の信頼を損なう可能性。
- 投機的リスク: 高FDVやインサイダー売却による「ポンプ&ダンプ」の懸念。X上では懐疑的な声も多い。
まとめ:投資判断のポイント
$WLFIのアンロックは、トランプブランドを背景にした仮想通貨市場の注目イベントです。9月1日のTGEと取引所上場は、短期的な価格上昇の可能性を示唆しますが、技術的問題や規制リスク、投機的な市場動向には注意が必要です。特にX上のscam多発を考慮し、公式情報のみを信頼しましょう。関連銘柄(USD1、$DOLO、AAVE、TRXなど)もエコシステムの成長に連動する可能性があり、ポートフォリオの多様化を考える投資家にとって注目の対象です。
投資を検討する方は、以下のステップを推奨します:
- Lockboxの確認: プレセール参加者は、8月31日までにLockboxをアクティベートし、問題があればWLFIのサポート(compliance@wlfi.email)に連絡。
- 市場動向の監視: 9月1日の取引開始後、初期の価格変動や売却圧力を注視。
- 情報収集: トランプファミリーの発言やUSD1の採用状況を追跡し、市場センチメントを把握。
WLFIは政治と金融の交差点に位置するユニークなプロジェクトです。リスクとチャンスを慎重に評価し、自身の投資戦略に合った判断を下してください。
免責事項: 本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。仮想通貨投資には高いリスクが伴います。必ずご自身の調査(DYOR)を行い、慎重な判断を。